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歯が黒くてもすぐに削ってはいけない?①

歯を鏡で見てみたら黒くなっている部分がある!!

虫歯ができちゃった!治療してください!

 

という患者さんがよくいらっしゃいます。

 

実は「黒い=虫歯」は間違ってはいないのですが(ステインは別です)、「虫歯=治療」は少し間違えている部分があります。

虫歯は必ずしも全て治療しなければいけないということはありません。

治療しない、削らなくてもいい虫歯もあるのです。

 

歯を削るなどの治療はなるべくだったらしたくないですよね。

歯にとっても、削ってしまうとさらに虫歯になりやすくなってしまうなどの問題が出てくるのでそれを考えても削らない方がいいとされています。

 

治療しなくていい虫歯と治療する虫歯の違いはなんなのでしょうか?

 

また、治療しない虫歯はなにか注意することがあるのでしょうか?

それについて説明していきます。

 

虫歯は全て治療する必要はないと書きましたが、虫歯の状態によって治療する、しないは変わってきます。

虫歯でも削らなくてもいい虫歯とは、初期の虫歯やまだ進行していない小さな虫歯です。

 

歯の表面はエナメル質というとても硬いもので覆われています。

その表面に少し虫歯ができていてもすぐには進行しないのです。

特にその黒い部分が硬い場合は、まだ治療するべきではありません。

 

初期虫歯でも黒いんだから治療すればいいのにと思う人もいるかもしれません。

歯を削ってしまうということは、歯の寿命を短くしてしまうということになります。

歯は削ると虫歯になりやすくなってしまうのです。

 

それは大きな虫歯でも小さな虫歯でも変わりません。

削って詰め物や被せ物した際などに細菌が入り込んでしまい、虫歯になってしまいます。

 

それをどんどん繰り返していると神経に近づいてしまい、しみてしまったり、神経を取らなければならなくなってしまったり、それでも進んでしまうと歯を残せなくなり抜かなければいけなくなってしまったりします。

 

それでしたら、削らずに経過観察した方が、進行せずにそのままの状態で何十年も使えることは十分にあり得ます。

 

もし虫歯が進行してしまってもその時に削ることは可能です。

ですが削ってしまったら元に戻すことはできません。

そのため、それを考えても削らずに経過観察を選んだほうがいいでしょう。

 

しかし、黒くなってしまった歯は進行しないなくても、歯の表面は弱っていることには変わりがありません。

また、黒だけではなく、白濁も歯の表面が弱くなっています。

白濁とは、歯の表面にある白い斑点のことです。

両方ともやはり普通の歯よりも虫歯になりやすい状態ではあるので注意が必要です。

 

まだ初期の虫歯は、削らなくていいのですがやはり虫歯は虫歯なので、健康な部分に比べて弱くなっていて、削らなければいけない虫歯になりやすくはなっています。

白濁している部分も同様です。

 

そのため、少し注意しなければいけません。

 

まず歯ブラシでしっかりプラークなどの汚れを落とさなければいけません。

汚れが残っていることによって虫歯になってしまいます。

そのため、しっかりとブラッシングをすることが大切です。

 

それから、自分では虫歯が進行しているかどうかが分かりにくいため、定期的に歯科医院に検診に行くことが大切です。

虫歯が進行していないかチェックしながら同時にクリーニングをやることにより、毎日のブラッシングでは取りきれない汚れも取れて予防にもなります。

 

それから糖の取りすぎにも注意しましょう。

砂糖がたくさん入っているお菓子やデザートはもちろんのこと、糖はお米や野菜にも入っています。

そのなかでもやはり糖の量が多い甘いものは虫歯になりやすいため、注意が必要です。

糖は、摂取量よりも摂取回数の方が問題です。

例えば、1日1回デザートを食べるよりも1日中飴をなめている方が歯にとっては虫歯になりやすい環境になってしまい、よくありません。

その他、清涼飲料水やジュースなども注意が必要です。

 

治療としては、代表的なものでフッ化物塗布があります。

その他、歯科医院によって行っているとこ、いないところがありますが、歯を虫歯になりにくくするためにレーザーを使っているところや、3DSといって専用のマウスピースに薬剤を注入して装着することで虫歯菌や歯周病菌に直接作用させて除菌し、悪化させる要因である歯垢の定着を抑える治療、虫歯菌を減らすサプリメントなど、いろいろな方法があります。

歯科医院によるので、担当の先生に相談してみましょう。

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