入れ歯をつくったものの、合わなくなり外したままにしているといった方もいらっしゃるのではないでしょうか？

また、入れ歯を作っていないけれど、なんとなく食事ができているのであまり不便を感じていないといった場合もあるかと思います。

今回は、入れ歯をしないと起こりうることについて解説します。

 

 

入れ歯をしないと起こりうること

 

• 噛めなくなる
• 発音しにくくなる
• 見た目の印象が悪くなる
• 顔の輪郭の変化
• 虫歯や歯周病のリスク

 

歯がなくなると当然ながら食べ物がうまく噛めません。

食事以外にも、話す際にしっかり発音ができず会話もしにくくなります。

顔の筋力も低下し、たるみなどの輪郭の変化によって見た目の印象も変わります。

また、抜けた周辺の歯磨きもしにくくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

そして歯がないまま放置することで、隣の歯とかみ合う歯が移動してくるのです。

 

 

隣の歯が傾く（傾斜）

抜けた隣の歯が傾いてくることを傾斜といいます。

そのままにしておくと全体的に歯が動き、噛み合わせのバランスが崩れていきます。

 

歯が延びる（挺出）

歯は噛み合う相手がいないと移動します。

抜けた歯の噛み合わせとなる歯が延びてくることを挺出（ていしゅつ）といいます。

 

傾斜や挺出が起きてしまった場合、治療のスペースを確保するために歯を大きく削らなければならない可能性もあります。

歯がなくなってから時間が経つほど歯は移動しますので、早めの対策が必要です。

 

 

 

 

入れ歯が合わない場合は？

入れ歯が合わないといった場合は、そのまま使用せずに歯科医院で相談しましょう。

基本的に入れ歯は作製してすぐになじむというわけではなく、調整が必要です。

ある程度の違和感は避けられませんが、何回か調整していくうちに徐々に慣れてきます。

 

 

入れ歯安定剤は使っても良い？

入れ歯安定剤とは、入れ歯の裏につけるクッションのような安定剤です。

安定剤は入れ歯の外れやすさや痛みを緩和することができますが、あくまで応急処置で一時的な使用を推奨します。

入れ歯の作り替えが必要な場合もありますので、一度歯科医師にご相談ください。

 

 

入れ歯が合わなくなってくる原因

使っているうちに入れ歯が合わなくなってくるのはなぜなのでしょうか？

その原因について解説します。

 

入れ歯の劣化

入れ歯は毎日使っていくうちに徐々にすり減りが起こり、噛み合わせが変化します。

また、食べかすや歯石の付着で細菌が入り込むことで劣化します。

入れ歯についている金属のバネは取り外しているうちに緩み、折れてしまう場合もあります。

 

顎の骨の変化

顎の骨は刺激がなくなると痩せてしまいます。

入れ歯は噛む力がしっかりと顎の骨に伝わらないため、顎の骨が徐々に痩せて形が変化しやすくなります。

 

 

保険の入れ歯以外の治療方法

 

どうしても入れ歯が合わないといった場合、他の治療方法を検討します。

 

 

保険適用外の入れ歯

保険適用外の入れ歯はさまざまな種類がありますが、保険の入れ歯よりも痛みや違和感が少なく、変形などの劣化も起こりにくい材質で作製できます。

 

 

ブリッジ

抜けた歯の両隣の歯が残っている場合は、違和感のほとんどないブリッジの治療が可能ですが、健康な歯を削るデメリットがあります。

 

 

インプラント

インプラントは違和感がなく、入れ歯のように取り外しの必要もありません。

また、ブリッジのように隣の歯を削らずに治療可能です。

歯の本数が少ない場合は、取り外しができるインプラントオーバーデンチャーという治療方法もあります。

 

 

入れ歯をしないことで、口腔内全体のバランスが崩れてしまいます。

入れ歯が合わない、違和感があり外したままにしているといった方には、入れ歯以外の治療法もあります。

詳しくは歯科医師にご相談ください。