インプラントは歯を失った時の治療でメリットも多いので、多くの方に選ばれている治療です。
ただ、あごの骨にインプラント体を埋め込む手術が必要になるので、インプラントをするためには適応条件があります。
そこで気になるのはインプラントをする時に年齢が関係あるかということではないでしょうか。
今回はインプラントに年齢制限があるかについて詳しくご紹介します。
【インプラントは子供もできる?】
インプラントはあごの骨にインプラント体を埋め込みます。
子供のあごは成長して大きくなるので、インプラント手術をすることは出来ません。
あごの骨が変化すると、インプラントが動くなどのトラブルが起きてしまう可能性があるためです。
インプラントがスタートできる年齢は、あごの成長が終わった18歳以上の方が適応になります。
【インプラントに年齢制限はあるの?】
インプラントは、あごの骨が成長し終わった18歳以上であれば、基本的に年齢の上限はありません。
ただし、インプラントは汚れがついたままになるとインプラントトラブルになる可能性があるので、しっかり清掃ができること・定期的にメンテナンスに通えることが条件になります。
また、インプラント手術に耐えられる体力も必要です。
【年齢が高齢になると考えられるリスクは?】
年齢に上限は設けられていませんが、全身疾患がある場合には、症状がコントロールできている必要があります。
インプラントは外科手術を行うので、適応するためには条件があります。
・重度の糖尿病
糖尿病は血糖をコントロールできなくなる疾患ですが、血糖のコントロールができないと免疫力が低下します。
そのため、インプラント手術をした場合、傷の治りが悪い・あごの骨とインプラント体の定着が悪いなどのトラブルが起きることがあります。
このことから、重度の糖尿病の方はきちんと血糖がコントロールできていないとインプラント手術を行うことができません。
・骨粗鬆症
骨粗鬆症は骨がもろくなる疾患です。
そのため、骨粗鬆症の方の中には「ビスホスホネート製剤」を服用している方がいます。
この薬は、骨の代謝を抑えてカルシウムが出るのを防ぎ、骨を固くする役割があります。
しかし、この働きが新しい骨や歯周組織を作る働きも抑制してしまいます。
そうすると、もし細菌感染が起こってしまうと骨が壊死してしまうリスクがあります。
薬の服用状況は主治医と連携を取って慎重に確認します。
3ヶ月以上服用を止めることができる場合には、インプラント手術が適応になる場合もありますので、まずはご相談ください。
・心血管疾患
狭心症や心筋梗塞の持病がある方は血液をサラサラにするお薬を服用していることが多くなり、インプラント手術中に出血が止まりにくくなってしまう可能性があります。
薬の服用を1週間程度止めるなどの方法や出血がしにくいフラップレスインプラントが適応になると手術ができるなど、お口の状況によってインプラントができるか決定します。
いずれも、主治医と連絡を取り合って相談の上手術の可否を決めますので、インプラント治療をご希望の方はご相談ください。
【まとめ】
インプラントはお子さんの場合は、あごの骨が成長して変化するので、あごの成長が終わる18歳ころまで行うことができません。
また、健康状態によってもインプラント治療を検討した方がよい全身疾患もあります。
主治医と連携して、よりよい方法をご提案いたします。
年齢の上限はありませんので、インプラントをご希望の方はぜひ1度ご相談ください。