削らなくてもいい虫歯について説明してきましたが、ある程度進行してしまうとやはり削らなければいけません。
削らなければいけない歯としては、黒くなっている部分が柔らかくなってきた場合、冷たいものや熱いものがしみる場合、それから歯の中まで虫歯が進行してしまっている、穴が空いている場合、神経にまで及んでしまっている場合などです。
歯の表面のエナメル質を通り越して、その内側にある象牙質というところにまで虫歯が及んでしまうと、象牙質はエナメル質と違って硬くはないのでどんどん虫歯が進行してしまいます。
そのため、そこまできてしまうとそのまま放置しておくにはいかず、削って治療しなければいけません。
そういった場合は放置せず、なるべく早いうちに治療するようにしましょう。
そして治療をする際ですが、できれば治療前に口腔内をきれいにして、環境を整えることが大切です。
口腔内が汚れているということは、細菌がたくさんいるということです。
細菌がたくさんいるとまた虫歯になりやすくなってしまったり、プラークや歯石で虫歯の部分がしっかり確認できず、虫歯以外のところも削ってしまう可能性があります。
虫歯があるのになんで先にクリーニングをするのだろうと思っている人も多いかもしれないですが、こんな意味があるのです。
また、治療の際ですが、なるべく歯を削る量を減らす選択をした方が後々のためになります。
一番多く歯を削ってしまうのは保険診療で行う治療です。
保険治療は費用の7割を国で負担してくれるので安価で治療を受けることができますが、最低限度の治療しかできません。
そのため歯を削る量が多かったり、材質もいいものを使っていなかったりということが起きてしまいます。
自費治療は費用もかかってしまいますが、歯や身体にとっては後々を考えるとプラスになる場合が多いです。
治療することになった場合は、そういったこともよく考えてから選択をしましょう。
黒くなっていても削る必要がない虫歯について分かっていただけたでしょうか?
歯科医院によってはそういったところもどんどん削ってしまうところもあります。
自分で削っていい虫歯、経過観察ができる虫歯を判断するのは難しいですが、あまりにも説明がないまま治療を進めてしまったり、話を聞いてくれなかったりするところは考えてみた方がいいでしょう。
また、歯科衛生士は予防処置をメインに考えています。
担当の歯科衛生士がいたり、しっかりとクリーニングしてくれる、お口の中の状態や、改善点などを説明してくれたりする歯科医院はどんどん進んで削るということはあまりないでしょう。
歯科医院と患者さんがお互いに信頼できる歯科医院が理想の形です。
自分でもブラッシングをしっかりしたり、疑問に思ったことは質問してみるなど自分のお口の中のケアを自分自身でもよくしていこうという気持ちが持てるとお口のなかの状態はどんどん良くなっていきます。
毎日のケアですが、自分自身のことなので頑張っていきましょう!