予防歯科は歯医者さんでするものだと思っていませんか？
予防歯科は、歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」と、ご自身で行う「セルフケア」のどちらが欠けても成立しません。
今回は、ご家庭でのセルフケアについて、お話しします。
セルフケアと聞いてまず思いつくのは、歯磨きによるブラッシングではないでしょうか。
ブラッシングの目的は爽快感を得ることではなく、おくちの中の細菌を増やさないことです。
なんとなく歯磨き粉のミントですっきりしたように思っていても、食べかすが残っていてはブラッシングの効果としては低くなってしまいます。
また、磨く回数が多ければいい、というものでもありません。
1日1回は、しっかりと歯垢を落とす時間が必要です。
夜寝ている間は、おくちの中の環境が悪くなりやすく、細菌の繁殖しやすい状態になるので、なるべく寝る前にしっかりと歯垢を減らして眠るようにしましょう。
歯ブラシのみで清掃した場合、落とせる歯垢の量は約60％のみ、というデータがあります。
どれだけ丁寧に頑張っても、歯ブラシのみでは不十分、ということになります。
どこに歯垢が残るのかというと、歯と歯の間です。
そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを使用して歯の間をお掃除する必要がでてきます。
デンタルフロスと歯間ブラシの使い分けですが、歯と歯の間の広さで違ってきます。
狭いすき間にはデンタルフロス、広いすき間には歯間ブラシの使用をおすすめしています。
歯間ブラシにはサイズがあり、適切なものを選んで使用する必要がありますので、なるべく歯科医院で適切なサイズをチェックしてもらいましょう。
むし歯予防として、フッ素配合の歯磨き粉を使用するのも予防歯科といえます。
ただし、正しく使用することで効果を発揮するものであり、使っていればむし歯を予防できるとは限りません。
おうちでのセルフケアを充実したものにするためには、定期検診が欠かせません。
定期検診では、プロフェッショナルケアとして専用の器具を使い、日頃のセルフケアで落とすことのできなかった歯垢などをしっかり落としていきます。
さらに、セルフケアのコツなども聞くことが可能です。
一人として同じおくちの人はいませんので、一人ひとりにあったセルフケアができているかが予防歯科では大切になってきます。
楽しく健康な毎日を過ごすためにも、予防歯科を意識して、おくちの環境を整えていきましょう！
