「歯科医院で親知らずを抜いた方が良いと言われた」「磨きにくい親知らずを抜きたい!」といった方も多いのではないでしょうか?
そこで心配なのは「親知らずを抜くのって大変?」ということですよね。
今回は親知らずの抜歯について解説します。
親知らずを抜くのって大変?
親知らずの状態によって抜く大変さが違います。
親知らず全てが必ずしも抜くのに時間がかかる、抜いた後に腫れるというわけではありません。
例えば上の親知らずでまっすぐに生えている場合、数十秒であっという間に抜けるといったこともあります。
- 斜めに生えている
- 手前の歯とぶつかっている
- 骨の中に埋まっている
- 歯根が大きい
- 歯根が曲がっている
- 虫歯で歯がボロボロになっている
親知らずの状態が上記の場合、抜くのに時間がかかることもあります。
親知らずを抜くのは上下どちらが大変?
上顎は下顎よりも骨がやわらかく親知らずの歯根も細めですが、下顎は骨が硬く親知らずの歯根も大きいことが特徴です。
親知らずが骨の中に埋まっている場合は、歯肉を切開して骨を削る必要があります。
また、下の親知らずの近くには「下歯槽神経」という太い神経があります。
抜く際にこの神経を傷つけてしまうと、舌や顎の感覚に麻痺が残るので気をつけなければなりません。
下歯槽神経の場所や親知らずの向きなどは、CT撮影をして確認します。
状態によっては大学病院の口腔外科など、専門の病院に紹介する場合も多いです。
一般的には上の親知らずよりも、下の親知らずの方が抜いた後の腫れや痛みが出やすい傾向にあります。
親知らずを抜くのに入院は必要?
通常は親知らずを抜くために入院する必要はありません。
- 4本まとめて抜く
- 全身疾患がある
- 親知らずの位置が下歯槽神経にかなり近い
このような場合は、入院して全身麻酔科で行います。
入院期間は1泊2日程度です。
親知らずを抜いた後の痛みや腫れはいつまで?
痛みや腫れのピークは2〜3日です。
痛みがある場合は痛み止めを服用してください。
また、下の親知らずを抜いた後にアザが出る場合もありますが、2〜3週間ほどで消えていきますので心配ありません。
歯を抜いた後の注意事項
注意事項をしっかりと守ることで、歯を抜いた後の傷の治りを良くします。
食事は麻酔が切れてから
麻酔が切れるまでは2時間〜3時間かかります。
感覚が戻るまでは、やけどや唇を噛んでしまう原因にもなりますので注意してください。
また、辛いものなどの刺激物も避けてください。
強いうがいをしない
強くうがいをしてしまうと、かさぶたが取れてしまい傷が治りにくくなります。
かさぶたが取れてしまうと「ドライソケット」という、抜歯後の感染を起こしてしまう原因になります。
軽くゆすぐ程度であれば問題ありません。
出血が気になる場合は、清潔なガーゼを丸めて圧迫止血します。
血流の良くなることは避ける
ジムでの運動、サウナや長風呂、お酒などの血流が良くなることは控えましょう。
なかなか血が止まらず、傷が治りにくくなります。
処方された薬はしっかり服用する
痛み止めの他、抗生物質が処方されます。
麻酔が切れる前に痛み止めを服用する場合もありますが、痛みがなければ飲まなくても問題ありません。
一方、抗生物質は痛みの有無に限らず、処方された通りに飲みきる必要があります。
傷口を触らない
抜いた傷口を指や舌で触ってしまうと化膿する原因になります。
食べかすが入り込んでしまった場合は自然に排出されるで無理に触らないでください。
タバコは控える
タバコは傷の治りを遅らせますので控えてください。
冷やしすぎない
冷やしすぎは逆効果になるため、1時間程度にとどめましょう。
親知らずを抜く際はしっかりと麻酔をしてから行いますので、抜歯中の痛みはほぼありません。
詳しくは歯科医師にご相談ください。